抜粋 神秘のベールをあげて

この本で、著者はエジプトの神話についての非常に深い研究を私たちに示している。これはありふれた書物ではない。ここでは、その教えを人間の超越的進化のプロセスに用いることで、神話が心理、魂、霊的成長の道具となっている。

 

「真のイシスの神秘の弟子は全て、イシスが天上に存在するのと同様、下(地)にも存在することをよく知っている。イシスは、花にも、コスモスにも、創造物全てに、そして人間自身の中にさえも、潜在的にではあるが存在する。」

 

「オシリス、イシス、ホルスは、それぞれ違った霊的表れであるが、現在人々に忘れ去られている。これら原初の三つの力は、宇宙と人間の創造以来存在している。」

 

「エゴ、セトが私たちの中で死ぬ時、潜在意識の49のレベルにおいて首を切られ、焼き尽くされる。この時各人の中に知恵、愛、平和、魂の美が輝く。」

 

「オシリスのプロセスは、その規模があまりに壮大であったため、太陽神ラーのレベルまで上昇し、高められた。様々な書物、墓、パピルス、死者の書等にそのように記録されている。」

 

「復活した最高神オシリスは、宇宙においても地上においても生命と宇宙の活動を表す。一柱の神という目に見える形をとって死者の世界に降り、死者を再生へ、そして最終的にはオシリスの栄光の中に表れる、復活へと導く。」

 

天の子、隼の神ホルスは、王ファラオとして、オシリスより全エジプトを受け継いだ。こうして、このナイルの国は再び黄金時代を迎えたのである。」

 

「ヘルメス-マーキュリーとも呼ばれるトートは、アヌビスの化身である。トートは文字を発明した神であり、神々の書記官、公証人である。また、死者の善行と悪行を記録する神でもある。」

 

「死の過程において、死者の魂は、ジャッカル、アヌビスから発される『アヌビスの光』を受ける。 ケムの国の歴史には、聖なる儀式の間、『アヌビスの光』が死者の目を開き、死後の状態において死者の意識を目覚めさせるよう導く、と記されている。」