神秘のエジプト文明

この作品は、それを取り巻く深い知識と共に、あらゆる知恵の源である、この素晴らしい文明に対する著者の尊敬と深い献身を反映している。

 

 

著者がこの作品のイントロダクションに書いていることを引用すると、 「エジプトの神秘と知恵が秘める重要性を知って理解するためには、その結果に注目するだけで十分である。これほど驚異的な文明は決して他にはない。」 「エジプトの知恵は、ギリシャやマヤ、アッシリア、インカ等と同様、他の文明の上に君臨している。」

エジプトの歴史を網羅するこの素晴らしい本では、その真の起源や謎について、また類を見ないピラミッドの建築技術やエネルギー獲得力、ミイラ化の意味とその神秘、その言語や服装、儀式、神殿の象徴について総括している。

著者は、この比類なき文明に私たちを案内し、ナイル川やスフィンクスの謎とその起源、そしてその真の意味と内面における重要性を明らかにしている。

<pその叙述は、クフ王の大ピラミッドが、エジプトの大地に輝きとエネルギーを放射していた当時を彷彿とさせる。また、その内部にある様々なカマラ(部屋)とその深い意味について分析し、そこに秘められる数学やイニシエーションの知恵や、その不思議なエネルギー的なパワー、そして宇宙との関連を明らかにしている。

また、ラムセス2世や若いツタンカーメン等の偉大なファラオの生と死にまつわる神秘についても触れている。そうして、ミイラ化のプロセスとその深い意義、そしていわゆる「死者の書」について分析し、古代エジプト人にとって非常に重要な現実であった、あの世の世界に私たちを近づけている。

最後に、「エメラルド・タブレット」、「ヘルメスのアルカノ(密議)」、「トートの書」または「タロット」という内密の(ヘルメスの)知恵に関する章について、特に述べておきたい。これは、古代エジプトの見方を、外面的にだけではなく、内面的にも、超越的な意味においても、完璧に補うものである。 

この作品で著者エルネスト・バロン氏は、人間的、精神的成長に有益な、常に現代に即した教えを通して、「生きた」エジプトと読者を関わらせる。