抜粋 人間と印象

この現代において、著者であるエルネスト・バロン氏は、実践的な手引書として、無理解や拒絶、対立等が日々増大する世界に生きる私たちを導く、非常に有益な、大きな助けとなる心理学書を提供している。現在においては、印象を消化することは必要不可欠になっている。

 

「この研究において『エネルギー-印象』と呼ばれるものは、想像や幻想による、知覚できないものではない。それは、人の生活の中にも、また自然や無限の宇宙にも存在する、大きなパワーを秘めた、様々な種類のかすかな感覚であり、磁気を帯びた状態、感じ取ることのできる振動である。」

「深く自己観察し、周囲の物事に同一視しないことが、日常生活の中で問題が起こった時にとり得る、ポジティブな態度である。」

「人が、論理、感情、あるいは性的なエネルギーを抱え(過ぎ)るとき、ここで説明する変化のための適切な公理を知らないために、通常、一般的にあらゆる抑制していたものを解放し、爆発させる結果となる。」

「多くの場合私たちが示す、怠慢から来る無関心な態度は、個人主義的なエゴイズムに至らせる、言い訳のできない低い状態である。これは、この研究において私たちの熱望する団結や兄弟愛とは、完全に相容れない。」

「人生は、印象に満ちており、それは意識する、しないに関わらず私たちの心理に入って来る。このことは、疑いようがない。ただ進歩的で進化論的、革命的な精神のみが、あらゆる障害を乗り越え、完璧にエネルギーを用いることができる。」

「重たいエネルギーと軽いエネルギーの違いは、伝達者と受信者の持つ振動の強さと重さによる。少し自分への愛着をなくし、重たいものと軽いものを分けるなら、自分が発し、また投影する様々な種類の印象に気づくだろう。」

「自分のあり方や態度を少し自己観察するだけで、誰もがあらゆる人の鏡であることに気づくだろう。もし(この知識に対する)真剣な興味があるなら、それは何も難しい事ではない。カギは、どれほどの率直さと誠実さをもって私たちが(自分に対して)作業できるか、にある。」