人間と印象

この現代において、著者であるエルネスト・バロン氏は、実践的な手引書として、無理解や拒絶、対立等が日々増大する世界に生きる私たちを導く、非常に有益な、大きな助けとなる心理学書を提供している。現在においては、印象を消化することは必要不可欠になっている。

４つの部分に分かれるこの書で、著者は、まず私たちの受けるエネルギー的な振動に応じて分類される、印象の様々なレベルについての知識を教えている。それは、軽い振動、重たい振動、ニュートラルな振動であり、そのうちのどれを自分は受けているのかに気づくことの重要性が強調されている。

第2部では、精神と知識のレベル、教育や人格に応じて、エネルギーを方向づける様々な形について示している。それによって、私たちは解放か、抑圧か、逃避か、あるいは解決の道へと向かう。

第3部では、真に印象を変化するために必要なカギを私たちに授けている。それは、私たちの熱望するこの心理的な変化に必要な選別、消化、同化を通して行われるものであり、この目的を達成するために非常に役立つ具体的かつ実践的な指針が示されている。

この興味深い作品の最後となる第4部では、これらの知識をうまく用いて、心理学において正しく「やり方を知る」ようになるために、非常に役立ついくつかの公理を明らかにしている。例えば、心理的な摂取、消化、消化不良に関すること、等である。

最後に、著者の次の言葉を引用しておきたい。「私たちが経験している出来事や状態から、決して逃げるべきではない。決定的に、それらを落ち着いて眺め、研究し、理解する方が賢明である。そうすれば、私たちの経験するあらゆるネガティブな事を、ポジティブに変化することができる。」