抜粋 私たちが生きる3つの世界

社会的にも人道的にも不満や失望が蔓延するこの厳しい物質主義の時代において、どのように生きるかを知るために心理面や社会面を指導する、実践的な手引書。

Ernesto baron. Los tres Mundos que vivimos「我々の人間的、心理的生活の中のこれら三つの領域には、我々自身のすべてがある。必要なのは、深く自己発見し、自分に何が余分で何が足りないかを知ることだけだ。」

「総合的に判断するなら、普通人間は『偽りの人格』を作り上げ、それによってエゴという内面の間違った世界を支えていることがわかる。 人格がわきまえや礼儀を欠く場合、それは我々自身の中に存在する出来の悪い秘書のようなものであり、エッセンス‐意識に多くの歪んだ、間違った印象を与えている。」

「間違った生活形態の中に、我々は葛藤と複雑さも持つ。この現代的な表れは、すべてが迷路のようで、もつれ、混乱しており、たくらみ、ゆすり、脅し等による不安に満ちた生活をもたらす。それは、人々を対立させる、尽きない問題の山である。」

「強迫観念は、誰かに追跡されている、または危害を加えられると信じる、あるいはそう考える、トラウマによる間違った心理状態である。 この種のトラウマは、困難な問題を抱えた時や、盗難に遭ったり、襲われたり、攻め立てられたり等した時に作られる。」

「恐怖症は、人間の能力を超えた、過度の恐怖である。それは、我々があらゆる手段を講じて避けようとする物事や人々、あるいは状況に対して生じる。恐怖症を持つ人は皆、多くの場合必要以上に駆り立てられ、抵抗しがたい、克服しがたい、バランスを失ったこの恐れに苦しむ。」

「深層は一般的には人々に知られていないが、それは実地の心理学とフロイド的心理分析の研究が不足しているからである。 人々の大半は言い訳と自己欺瞞を探し、自己満足に甘んじて、この現実から逃避し、内面にあるものの存在を無視することを好む。」

「絶え間なく闘う努力、誘惑や悪習、悪癖等に打ち勝つことは、『テレマ』(意志)として知られ、この自己認識と、失われた美徳の再生の作業において根本的なものである。」